私は近所の口うるさいオヤジ

おかしなタイトルに見えますが私の本性はドラえもんなんかに出てくる近所の口うるさいオヤジだと思っています。

塾経営を生業としていて、毎日生徒達に色々と教えている訳ですが、その教えている内容は教科、その勉強にとどまらず、そこから関連した話題をたくさん生徒達に伝えています。

その生徒の興味に関わらず、まずは刺激を与える事を優先して授業に取り組んでいます。

正にその時、いつも余計な一言があるのです。

余計と取るかどうかは生徒の個性や成長度合いに寄るので、全ての生徒がウザいと思っている訳ではありません。

しかし、話の内容を高めに設定するので、そこまで成長していない生徒にとっては
「また何を訳の分からない事を言っているんだ。」と、
思いながら聞いているのです。

実はここが大事なのです。

生徒の成長を計る物差として使っているので大人な話から始めて徐々に子供向けにしています。

例えば

私:緊急地震速報が地震より早くスマホに届く原理ってわかりますか。

生徒:原理って何ですか。

私:ここでは仕組みですね。

生徒:そんなの知らなくてもいんじゃね。(ここで話の内容を大幅に下げます。身近な内容にします。)

私:釧路に住んでいると地震が来ると津波の心配もしなくてはいけません。東日本大震災の時の様にたくさんの人が死ぬ場合もあります。
だから私が中学生の時より今の教科書の方が地震の内容は詳しくなっているんですよ。

生徒:うわっ、じゃあ昔の方が良かったな。(また話の内容をもっと生徒に寄せます。)

私:日本に住んでいる限り大きな地震はいつでも起こります。釧路の様に海がある街なら津波の心配をしなくてはなりません。自分の命に関わるんですよ。

生徒:鳥取地区なら5mの津波なら心配ないっしょ。(知識が有るようなので話のレベルを上げます。)

私:良く知っていますね。では8mならどの辺まで海の水が行くか知っていますか。

生徒:???

私:動物園の手前までですよ。

生徒:うわっ、ヤバッ!!(受け取ってくれたようなので本題に戻します。)

私:緊急地震速報と言うのは今君達が演習した地震の速度や震源地を計算で求めたのと同じで・・・

たまたま話について来てくれた生徒でしたが、途中で話を聞かなくなる生徒も当然います。

この話を聞かなくなった生徒には「いつもウザいオヤジ」と、思われているはずです。

それでも今日もいつもと同じように生徒と向き合っています。

IQ70の生徒と数学チャレンジの旅2

まずは算数と数学との違いから始めました。

算数は「日本人が日本で生活する時に便利な計算の勉強」です。

数学は「数の学問」です。学問ですから日常生活に役には立ちません。しかし私達の周りにはコンピュータだらけですので、数学の恩恵はたくさん受けています。

簡単に比べると

「算数は役に立って、数学は役に立たない。」

「算数は+の数字だけで、数学は-の数字も増えます。」

この2つの話をしました。

納得してくれたようですので、次回から正負の数を始めます。

IQ70の生徒と数学チャレンジの旅に出発しました

令和3年12月某日、IQ70の生徒のお母様と面談を行いました。

この生徒は5年生の秋から通ってくれていて今年中学校に入学しました。ここでは愛称として「さつきちゃん」とします。

特別支援級なので一般的な高校入試対策の勉強は必要ありません。新学期は生徒の好きにさせていましたが、夏休み明けから中1向けの英語の一斉授業を始めたので無理やり参加させました。出席率は良く部活動の時間と重らない限りきちんと授業に来ました。

当教室で導入している「すらら」を使った勉強も、分からなくても途中で投げ出さないのが、さつきちゃんの特徴でしたが、4月から始めた「すらら」の数学は15分で止めてしまいました。相当大変だったのだろうと私も受け取り、「すらら」を使った勉強は止めました。だからしばらくは生徒の好きにさせていました。

英語の授業を始めて2ヶ月が経った頃、さつきちゃんに変化が見えました。

この授業は中1の教材を使って英語が苦手な中2、中3も一緒に受けさせています。英語が不得意な1番の原因は一般動詞の文とbe動詞の文の区別が出来ない事、2番目は主語と動詞を見極められない事なので、中1と一緒に勉強させていました。

参加している生徒達は2ヶ月経っても動詞の区別は出来ないし、主語と動詞も見分けられません。それどころか覚えて来いと言われていないから英単語を覚えていない始末です。だから授業での話し方を変え、必要な事は全部言って伝え、動詞の見分ける事と主語と動詞をに付ける事が一番大事だと毎回話し、毎回質問しました。その質問に最初に答えてくれたのがさつきちゃんです。

IQ70と言うと年齢に×0.7程度の事しかできないという意味です。13歳の彼女は9歳程度の事しか表に発揮出来ません。その彼女が一番最初に私の質問に答えられるようになったのです。他の生徒の中には発達障がいがない生徒ももちろんいます。

さつきちゃんは元々割り算が出来ないと言って入塾しました。

学校で3年生から習って、塾にも通って、1年半かかっても身に付きませんでしたが私の教室に通って1カ月半程度で大体出来る様になりました。本人の頑張りはもちろんですがこれが私の指導力で、さつきちゃんへの合理的配慮の結果です。

ここでIQ70の正体はテストが出来ないだけで、勉強した事は覚えているのかもしれないと仮説を立てました。そこで次の指導に移行したかったのでお母様との面談をしました。

以前からお母様からはさつきには普通の幸せな生活を送って欲しいと言われていました。だから改めて確認しました。ここからは未来プランナーの仕事です。

提案した人生設計は3つ。

1.特別支援学校を卒業

問題点:高校卒業の資格がないので専門学校入学も資格試験の殆ども受けられない。

2.定員割れの公立高校受験

問題点:入学出来ても赤点で卒業出来ない可能性が高い。(さつきちゃんのテストが出来ない特性の為)

3.特別支援学校に通いながら通信制高校を利用して高校卒業を勝ち取る

問題点:私の教室は高野山高校の広域通信課程のサポート校なのでレポート提出までは私がサポート出来ても、最後の期末試験で赤点の可能性も有る。

どれも一長一短なので簡単には決められませんが、お母様は最もハードな2番を挑戦する事にして、入試までに成長が間に合わなければ順次変更すると決めました。それで私と一緒に数学のチャレンジを始める事にしたのです。実際は数学だけでなく主要5教科は全部私が教えます。これから6年間のチャレンジが始まりました。

さつきちゃんの様子は日々ブログにアップします。ご興味がある方は注目して下さい。

出張ロボットプログラミング教室

月見学道のロボットプログラミング教室が外に飛び出します。

4月24日13時から放課後等ディサービス大空( 釧路市文苑3丁目8番15号 )で、出張ロボットプログラミング教室を開催します。

放課後等ディサービスを利用出来る生徒達は誰でも参加出来ます。

お問い合わせは 0154-65-5455 まで。

シリーズ 塾の利用の仕方 初級編 その1

学校の授業についていけない理由はたくさん考えられます。

まずはその原因を一緒に考えてくれる塾を探しましょう。

生徒にとって1日の中で学校にいる時間が一番長く、一番勉強する時間を確保しています。

これに匹敵する勉強時間は家でも塾でも確保できません。

学校で遅れた分を塾で追っているだけでは、差が開くばかりで追いつきません。

だから原因を一緒に考えてくれて、改善するカリキュラムを組んでくれる先生を探しましょう。

ここで言っている原因や解決策は「成績が悪い原因」のカテゴリーでまとめています。

http://tsukimigakudo.sakura.ne.jp/blog/?p=141